【100切り講座 第41回】真っ直ぐ構えない練習をしよう。理由は3つ。

■真っ直ぐ構えたい症候群

「真っ直ぐ構えて真っ直ぐ打ちたい!」と思ってしまっている人は要注意!!初心者さんにこの様な考え方をしてしまっている人が多いように思います。打ち方に関して、何か一つの正解があると思ってしまっている人。綺麗に真っ直ぐ立って、真っ直ぐ打つことが正しいと思ってしまっている人。


本当に要注意です!!


他のスポーツでそんなことをしている人はいますか?


例えばテニスや卓球

体を相手コートに対し真っ直ぐ直角に構えて、体の正面でボールを打つ、そして相手コートのど真ん中に返すことが一番良いショットなんだ!!なんて微塵も考えていないかと思います。相手コートへきちんと返したい、サイドを狙いたい、厳しいコースへ来た球に対してはバランスを崩してでも何とか返したい。こんな感じではないでしょうか。


例えば野球では

(打者は)ボールをしっかりと打ちたい、ヒットを打ちたい、バントしたい。こんな感じでしょうか?打席に真っ直ぐ立って、真っ直ぐ打ち返したい!なんて思わないですよね。。


ゴルフも一緒です。狙った場所へ飛ばしたい!

この為にどうするかです。


「テニスは相手がいるから」「ゴルフは止まっている球を打つから」だから違うのでは?と思う人もいるかもしれません。確かにそれはその通りですが、付け加えるなら「テニスは平らな所から打つ」だけですが「ゴルフは様々な傾斜から打つ」必要があります。


テニスで端に来た球を体勢をくずしながらでもなんとか返球する事と、ゴルフでグリーン回りの複雑な傾斜地からなんとかグリーンに乗せるショット、同じようなものです。どちらもまっすぐ構えることが重要ではありません。


■問題、次の3つはどれが最も簡単?

①真っ直ぐ構えて、綺麗に当てて、真っ直ぐ打つ

②構え方は自由で、綺麗に当てて、真っ直ぐ打つ

③構え方は自由で、綺麗に当てて、方向は何でもOK


①は条件が3つ、②は条件が2つ、③は条件が1つです。


条件は少ない方が簡単です。初心者さんは自ら条件を増やす傾向があります。練習の時にこれをしなければいけない!と沢山条件を増やしていませんか?


重要なのは「綺麗に当てる」とことです。綺麗に当てる為に真っ直ぐ構えた方がやりやすければOKですが、「真っ直ぐ構えないといけない」とか「真っ直ぐ構えたら勝手に真っ直ぐ飛ぶ」なんて思わないでください!レッスンでは綺麗に当てる為に、当てやすいインパクトの形や、インパクトに繋がる軌道、その為のトップ位置、その為のアドレスなど説明しています。


とはいえ、レッスンで「構え方は自由ですよ、好きにして良いですよ」と初心者さんに伝えると、余計に迷ってしまうので最初は「取り敢えず、ある程度、真っ直ぐ構えて」など、取り敢えずを強調してお伝えしています。少し慣れてきた人には「真っ直ぐ構えるのは止めましょう」なんて言ったりもしています。


■真っ直ぐ構えない練習

そこで敢えて、スタンス(足の向き)をずらします。右足を後ろ側(背中側)にずらして構えることをクローズスタンス、左足を後ろ側にずらして構えることをオープンスタンスなんて言います。


■理由①

ここでのポイントは、どう構えたら自分にとって綺麗に当てやすいかを試すということです。一つの正しい構え方があり、それをすると勝手に綺麗に当たる訳ではありません。流石に片方の足を50cmもずらすと打ちにくいかなと思いますので、10cm程度で試してみてください。1cmでも構いません。20cmでも構いません。その際に胸の向きも考えて欲しいのですが、話がややこしくなってしまうので「胸の向きは、取り敢えず、ある程度、真っ直ぐ」でOKです。


重要なので繰り返しますが、ポイントは綺麗に当てやすいかどうかを試すということです。真っ直ぐが正しいと思いこんでいる人は、真っ直ぐ構えさえすれ良いんだと、色々と試すこと考えることをサボり、その結果、技術的に難しいことをしてしまっているということです。


そして、上の問題で出した「③構え方は自由で、綺麗に当てて、方向は何でもOK」が出来ていれば、100切りの為のスイング作り(技術力)としてはほぼ完成です☆☆綺麗に当たっているということは方向は安定しているはず。仮に右方向へ球が行くのであれば、左を狙えば問題なし。長いクラブ(特にドライバー)は平らな所から打てればOKなので、それで問題なし。


■傾斜地の練習にも効果的

真っ直ぐ構えない練習、実は傾斜地から打つ練習に繋がっています。傾斜地こそ真っ直ぐ構えて真っ直ぐ打たない状況です。真っ直ぐ症候群の人の大きな問題が「練習場では打ててもコースで傾斜地となると全く対応ができない。」ということです。普段から真っ直ぐ構えることを目的としてしまっているので、当然です。


普段からどう構えたらボールを打ちやすいかを考えている人は、傾斜地の場合はどう構えたら打ちやすいかという考え方の基礎が出来てきます。


■3つめの理由

「タイトルで真っ直ぐ構えない練習の理由は3つ」と記載しました。

1つ目は、真っ直ぐ打ちやすいアドレスを模索する為

2つ目は、傾斜地対応

3つ目は、少し難しい話になるのですが「球筋をコントロールする」ということです。フェードとかドローとかですね。これに関しては100切りには不要な技術なので、説明は割愛しますが、要は「真っ直ぐ構えない練習」は後々の技術の為にも繋がりますよ、ということです。私自身、練習で真っ直ぐ構えて打つことはほぼありません。


■まとめ

「真っ直ぐ構えれば勝手に綺麗に当たると思っている人」「腰さえ動かせば勝手に綺麗に当たると思っている人」「懐さえ大きく取れば勝手に綺麗に当たると思っている人」練習場でその日は綺麗に当たっていたとしても、何かが変わると急に当たらなくなりますよ。


「綺麗に当てる為にどうすれば良いか?を普段から考えているか」がとても重要になります。普段から考えているから、調子を崩したときに自分で建て直せます。傾斜地の対応が出来てきます。


※本内容で分からない部分は気軽にご質問くださいね。文章だけで全員に全てが伝わるとは私も思っていませんので。だから対面レッスンが必要になります。


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