【100切り講座 第34回】レベルブローやアッパーブローについて
※更新が遅くなり申し訳ございません。内容を正確に書けば書くほど、複雑になり、100切りには不要な知識になってきました、、、興味ある方が見てもらえれば幸いです。100切りの為には、第27回からの連載をご覧ください。
前回ブログでは「様々な状況から打つ為にはダウンブローが簡単」というお話をさせて頂きました。
では、ドライバー(DR)やフェアウェイウッド(FW)、ユーティリティ(UT)も同様でしょうか?
アイアンというクラブが、様々な状況から打つことを目的として設計されたクラブなのに対し、DR/FW/UTは(アイアンと比較すると)飛距離を求めたクラブとなります。そして飛距離を出す為には、スピン量(バックスピン量)を抑える必要があります。
なぜ、スピン量(バックスピン量)を抑える必要があるかというと、スピンがかかると、ボールには浮力(上向きの力)がかかり、高さが出て、そして転がりません。ターゲットを狙う為のアイアンではこれがメリットとなりますが、飛距離の欲しいクラブではデメリットです。
※ゴルフではテニスや卓球の様なドライブ回転(進行方向に対して転がる回転)はかかりません。程度の差こそあれ、打てば必ず「バックスピン」がかかります。
飛距離を出す為には「(基本的には)少ないスピン量」や「適切な打ち出し角」が必要となり、追い求めていくとドラコン競技の話になってしまうので、下記では「ある程度、飛距離を求める」為の話となります。
【少ないスピン量】
スピンを抑える為には、ロフト角(クラブフェイスの上向きの角度)が少なく、なるべく飛球線方向に打つ必要があります。
※パターはロフト約3度程度で、飛球線方向に打つクラブなので、最もスピンが少ないクラブであり、打ち方と言えます。勿論、飛距離を出す為にその様な設計になっている訳ではありませんが。あくまでスピンが最も少ないという意味です。
【適切な打ち出し角】
パターの様に、打ち出し角がほぼゼロ度では、いくら強く打っても、距離はあまり出ません。ある程度の打ち出し角が必要となります。とは言え、地面にあるボールを打つ為には、③の軌道では打てません(ダフります)。なのでFW/UTは、②の軌道(レベルブロー)が最適となり、それを前提として設計されています。
②の軌道で打つと、①と比べ地面が近く、地面の影響(ライの状態)を大きく受けます。ライの良い状態では、ソールが滑り、少しの軌道のブレをクラブが助けてくれます。しかし、ラフや地面がぬかるんでいる時に、FW/UTで②の軌道で打つことは難しくなります。
※FW/UTを①の軌道で打つと、スピン量が増してしまいます。また②の軌道を前提として設計されているので、①の軌道ではソールが役に立たず、打つのが難しくなります。
1打目はティーアップし、③の軌道でもボールを打つことができます。つまりは、飛距離を求めて適切なスピン量や適切な打ち出し角に近づけることが可能となります。その為に設計されたクラブがドライバーです。
如何でしたでしょうか?なぜアイアンはダウンブローで打つのか?UT/FWはレベルブロー、DRはアッパーブローで打つのかが理解頂けたでしょうか?
下記①②③④を読んで、「うんうん」と納得出来ていれば、理解出来ているかと思います。
①ダウンブローが最も地面の影響を受けなくて済む。
②ダウンブローより、レベルブローの方がスピンを抑えられるから、飛距離が欲しいFW/UTはレベルブローで打つ。
③ティーアップされている場合のみ、アッパーブローで打つことも可能。
④上記を踏まえて、アイアンはダウン、UT/FWはレベル、DRはアッパーで打つ為に設計されている。
【補足】
初心者さん向けクラブで「ダウンブローじゃなくても打てる」「レベルブローで打てる」なんてアイアンが宣伝されてる場合があります。これはアイアンの良さを消しており本末転倒です。
なぜこの様なものが売られるのかというと、「ダウンブローは難しい」と思ってしまうからです。
本ブログ(第27回~)を読んでもらった方なら、芝が適度にある場所ならまだしも、ラフや芝が薄い状態からレベルブローでボールを綺麗に捉えるなんて難しいということが分かってもらえたかと思います。
0コメント