アイアンセットを選ぶ時の、7番アイアンとPWのロフト角の考え方
皆様こんにちは、見浪です。最近はアイアンのメーカー・モデル一覧を纏めています。皆様のゴルフの知識やゴルフクラブを選ぶ際の参考になればと思っています。それらの一覧表に、7番アイアンとPWのロフト角を記載しているのですが、勿論重要だから記載しています。
最終的にロフト角でアイアンを選ぶ訳ではありませんし、最重要項目でもありません。ですが、アイアンの特性を読み解くうえでとても参考になります。ここではそれをお伝えします。
■前提
アイアンは基本的にセット販売です。5番,6番,7番,8番,9番,PW(ピッチングウェッジ)の6本セットで売られていることが多く、最近は6番~PWの5本セット販売が主流になりつつあります。
その下に、AW(アプローチウェッジ)やSW(サンドウェッジ)を追加するのが一般的です(AWやSWまで含まれているセットもあります)。PWはAWの隣のクラブであり、距離の差が出しやすいかは重要であり、その為にPWのロフト角は重要な要素となります。では、7番じゃなくて6番(又は5番)のロフトが重要では?と思われるかもしれませんが、それに関しては後程説明します。
※セット物のPW,AW,SWはアイアンという認識で良いかと私は思っていますし、その方が初心者さんにとって覚えやすいと思います。
PWは10番アイアン(ロフトは42~48度程度)
AWは11番アイアン(ロフトは50~52度程度)
SWは12番アイアン(ロフトは54~58度程度)
■ストロングロフト化
以前はPWのロフトが以前は46度以上でした。9番は42度、8番は38度、7番は34度など、ある程度は番手に対するロフト角の目安がありました。最近はアイアンの飛距離性能をうたったモデルも多く、それと同時にストロングロフト化も行われています。ストロングロフト化というのは、ロフト角を立てることでです。ロフト角を立てれば飛びやすくなるのは当然で、PWで40度以下のモデルも多数出てきています。特に初心者モデルやシニアモデル、アベレージモデルにこの様な傾向があります。とは言え、上級モデルは今でもPWは44~47度ぐらいですね。
※飛距離を出しやすくする要因の一つとしてストロングロフト化があり、ストロングロフト化のみで飛距離をだしやすくしている訳ではありません。
■見浪の推奨ロフト
私の推奨するロフト角は「7番アイアンは28~34度」「PWは44~46度」です。
AWとSWは、50度、56度になります。
■PWロフトについて
私の推奨するPWのロフト角は44~46度です。先にも述べましたが、AWとの流れを考えた時に、PW-AW-SWが「44-50-56」や「46-50-56」などにすると流れが良くお勧めです。PWが42度になると、その下にウェッジを3本「46-50-56など」入れる必要が出てきてしまいます。それが絶対にNGという訳ではありませんが、無駄に本数を増やすのはお勧めではありませし、コストも増えてしまいます。更には番手間のピッチ差が少なくなります。
※どうしてもPWの飛距離が出ないから、PWのロフトが立っているモデルを選んだとして、その場合でもやはり下は2本をお勧めします。例えば、PW-AW-SWは40-48-56といった具合です。距離が出ないからストロングロフトを選んだにもかかわらず、「AWとのロフト角の差が空きすぎる」という心配はおかしいですよね。
■7番アイアンのロフトと番手間のピッチ差
私の推奨する7番アイアンのロフト角は28~34度です。
「番手間の飛距離差が出ない」「そもそも飛距離が出ない」という人は、7番アイアンのロフト角が30度以下のモデルがお勧めです。
パワーのある人、飛距離に悩んでいない人は、30度以上のモデルがお勧めになります。
PWのロフト角も立っていると番手間のピッチ差が少なくなり、結局飛距離差が出ないという問題が残ってしまいます。
ピッチ差とは、各番手のロフト角の間隔のことです。1番手毎を確認するのは後にして、まずは7番とPWの差を見ればある程度のピッチ差が分かります。
例えば、
・G425は14.5度(44.5-30)
・G440は13度(42-29)
となり、G425の方が番手間のピッチが広く、飛距離差が出しやすいモデルだと言えます。
これがPWのロフトはあまり立っていない方が良いという理由です。PWなどの短いクラブは比較的簡単であり、距離もロフトなりに出しやすいクラブです。現在PWの距離が出ないからと言って、立ったモデルと購入すると、後々打てるようになって来た時にPWや9番は飛距離がですぎる問題(8番との飛距離差が出ない問題)が発生しますよ。
もし、その時に8番、7番もしっかりと飛距離を出せているのであれば良いのですが、PWの距離が漸く出てきた段階では7番はまだきちんと打てないでしょうし、もし打ててるのであれば、そのモデルは卒業かもしれません(そもそも7番アイアンちゃんと打ててたら100切りどころか80台前半出せますよ)。
■なぜ6番ではなく、7番のロフト角?
この理由は、「初心者さんにとっては5番や6番アイアンはとても難しいクラブ」「100切りの為には不要なクラブ」「打てなくても100切りには問題のないクラブ」「それらの距離を打つ為のユーティリティが増えてきているから」です。
しかも飛距離性能の高いモデルの、5番、6番、7番アイアンのピッチ差は3~4度程度だったりします。ピッチ差が4度でも飛距離差を出すのは難しいというのに、「アベレージモデル」の「長い番手」で「ピッチ差3度程度」となっているのは、意図が良く分かりません。初心者さんに「7番と6番で150ヤードと155ヤードを打ち分けよう!」と言っているようなものです。このような製品は誰のための製品なのかな?と考えてしまいます。
先にも述べましたが、最近は5番アイアンが抜かれ、6番からの5本セットが主流となりつつあります。女子プロでは7番アイアンからのセッティングの人も多く、その内男性のアイアンセットから6番も消えてくるのかと思います。
なので、実際に利用するクラブである7番のロフト角を重要視しています。
ここまでが、モデル一覧に7番とPWのロフト角を載せている理由であり、その見方となります。これを参考に、是非クラブ一覧をご覧いただけると、昨今のアイアンのトレンドが分かるかと思います♪
■おまけ(メーカーのジレンマ)
昨今、PWのロフト角を立てたモデルを出しているのは、アイアンセットが5本へ減った分をウェッジで穴埋めする為かなと想像しています。
アイアンの飛距離性能を出す為にミドルアイアンのロフト角を立てる
⇒5番アイアンが不要になる
⇒アイアンセットが5本に減る
⇒売上DOWN
そこで!
⇒PWも立てる
⇒AWとPWのロフト差が開く
⇒間のクラブが必要になる
⇒売上UP
という流れですw
私は、ドライバーは10度前後、SWは56度、その間のピッチ差は5~8度あれば良いと考えています。具体的には、こんな感じです。
ロフト角の流れ:10-18-25-30-35-40-45-50-56(度)
パターまで含めて10本です。メーカーが推奨するはずはないですよねww
しかし、このセッティングで100切りの為に何に困るというのでしょうか?
何か困ると言っているそのショットは、本当に100切りに必要な技術でしょうか?クラブ本数はルール上限の14本必要ではありませんし、多いから有利でもありません。使えるクラブが多いのは有利ですが、使えないクラブが多いのは不利です。ゴルフを難しくしてしまいます。この10本でも初心者さんには多いぐらいです。更にここから18度と、35度を抜いても、100切りの為には問題ないかと思います。
私はゴルフメーカーに「初中級者向けの、7番~11番までのアイアン5本セットモデル」を作って欲しいと思っています。(7番アイアン30度、8番アイアン35度、9番アイアン40度、10番アイアン45度、11番アイアン50度)
ご覧いただきありがとうございました♪
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